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Wanda Group - A man moves out of his skeleton

ライブの感想を少々

アジアンミーティングフェスティバルを京都メトロで見てきた。20分程のセッションが5回、全てトリオでの演奏で、計15名、全アクト素晴らしかった。でもやはり目当てだったOkkyung Leeのインプロセッションは凄かった。チェロの高音弦と低音弦が同時に鳴る彼女のソロアルバムなんかでも聴けた音が目の前で。それだけでも恍惚としてしまうんだけど。。。共演したこちらも目当てだったYong Yandsenのサックスや村里杏さんのドラムの音もかき消されるほど早弾きしながらも、ストロークの強弱でスピードをコントロールしてたし、手元から近くにある低音弦を抉るようにして鋭いノイズを出すところなんてさすがとしか言いようがなかった。他にも毛利桂/ユエン・チーワイ/クリスナ・ウィディアタマのノイズセッションはインキャパ並にブチ切れてたしメトロであんな音初めて聞いたけど近隣に大丈夫なんかなと思ったりしたけどまぁこちらが気持ちよくなれば結果オーライってことで素晴らしいイベントでした。ヨーロッパや北米以外にもヤバい人はいっぱいいますね。


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上でこんな事かいときながら今日書くのはイギリスのLouis JohnstoneによるWanda Groupの新譜について。

WANDA.jpg



僕はここ2年くらいFrancisco Meirinoの音が少ない静音コンクレートの次となるような音源を探してて、今回のワンダ・グループのSun Arawのレーベルから出たカセットはポスト・メイリノと言えると思う。ワンダ・グループって何故かすぐ売り切れちゃうからあまり聴けてないんだけど、作品によってはメロディ入れたり、アンビエントな要素とかを織り交ぜた今風なテイストでやってて、僕もそのような印象を持ってたから今回のような無機質なコンクレートが出てきてびっくりした。こういうテイストの方が断然良い。

何でもない人の話し声や水流、遠くの鳥の鳴き声の具体音から、匿名性の高い、ドアの閉まるような音、カチャッ、コリッ、クチャ、ゴリュ、パン、ゴソゴソと得体のしれない物音みたいなミクロな音。あるいはどこかの工場をやや離れたところから録ったような広いパースペクティブの風景音。これらがレイヤーされながら微弱な電子音で黒く塗り固められていく。ただし電子加工は緩やかで、そこには生活の営みが確かに感じられる。ミュージックコンクレートって、大概一聴して無機質で冷徹な音なんだけどこういう生っぽい感覚が時折感じられるから好きなんですよね。
加えてミュージックコンクレートって昔は音素材の録音手段がテープしかなかったもんだから、オープンリール含め編集に使う装置がでかくて難しい作業だったのが、今はPCとハンディーレコーダーがあれば作れる音楽になっていて、言い換えると、この手の音楽作るのが容易になってきている。だからこそそこで作り手のセンスが問われてくるんだと思うんだけど、音素材の録り方と、その編集・構築が大事だと思ってて。Wanda Groupのこの音源は後者の編集の技法、言い換えれば時間感覚の操作が素晴らしいのだと思う。使ってる音素材は何気ないものでも、聴いてると淀みなく前に進んでるんだけど、結局どこにも行きつかない感じ。展開はあるんだけど、Francisco Meirinoみたいに明確な場面の切り替わりもない。その瞬間瞬間に音があり、現れては消えの繰り返し、気付いたら片面が終わってる、みたいな。こういう事かいたら抽象的でわからないと言われるけど、言葉にするのが難しい感覚。こういう感覚はLouis Johnstoneが意図したものなのだろうか?
ちなみに前者で言うとFrancisco Lopezみたいな録られてる音自体がちょっと尋常じゃない人、ロペスなんかは例えば鳥の鳴き声を録音しても、他の人とは全然違う音がしたりすることがあるけど、長くなるのでまた別な機会に。

Wanda Group、コンスタントに作品を出す人だけど最近とくに活発で、もうすぐNNA Tapesからも出るようで、楽しみです。
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  1. 2016/02/14(日) 18:21:48|
  2. music
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Keiji Haino - Un Autre Chemin Vers L'Ultime

2011年にフランスのレーベルからひっそりと出ていたCDですが、最近Art into Lifeさんの方で再入荷あったんで、限定数など無いようだからまだ手に入るかも。ってわけでようやく手に入れたぞ灰野さんのボイスソロ!!

c698781bee.jpg

このアルバムでは灰野さんは一切言葉を使用せずに、喉や唇を駆使し耳が痛くなるほどの高音から、獣を思わすような低域の呻きや布の擦れ合うような微弱な物音まで全てボイスだけで表現しきってしまう引き出しの多さと眼前に迫る咆哮に圧倒される。このCD72分あるんだよ。。。
言葉を使わないところに否応なくプリミティブな感覚を抱くんだけど、個人的に灰野さんの音楽に抱くものって根底では同じだと思ってて、純粋に思うままにただギターを弾いて、発声し、パーカッションを叩く。結果として出てきた音楽は美しいし当然感動するけど、その所作から出音に至るまでの原始さみたいなものが堪らなく格好良い。このアルバムではたまたまボイスのみという形を取ったけど、次の日にはバリバリギター弾いてロックやってそうだもんな。誰にもその動きを捉えることはできない。
このアルバム、フランスの教会や洞窟みたいな場所で録音されており、音と音の間に隙間が多く、現場の静謐な空気感までも伝わってくる。どっかライブハウスみたいなところで聴く音楽とも違うし、何か作業しながら流す音楽でもない。やはりスピーカーと正対し、その他機器の電源を切り、向かい合う音楽だと思う。


ボイスソロの映像あった。ただただ美しい。
  1. 2016/02/07(日) 19:56:31|
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